B650 LiveMixerはThunderbolt4に対応しているが、使えるようにするには別売りのボードを追加する必要がある。それがタイトルに書いた「Thunderbolt 4 AIC」という製品。
この製品、購入前からトラップがあり、いろんなところに「Intel 500系マザーボードでしか使用できません」という表記がある。実は製品のマニュアルにすら「only Intel 500 series motherboards are supported with Thunderbolt 4 AIC.」と書かれている始末である。
B650 LiveMixer側のマニュアルにも、具体的にどの製品が対応しているかは明記されておらず、Thunderbolt AICをつなぐためのポートの説明だけがあり、詳細はASRockのホームページをみてね、となっているので、本当にこのカードでThunderbolt 4を増設できるのか、不安になってしまう。
その不安を払拭するためには、どのマザーボードが対応しているかのリストがあるのでそこで確認するとよい。「Thunderbolt 4 AIC」ページに入って「Support」→「Support List」に入ると、対応するマザーボードの一覧があるので確認することができる。B650 LiveMixerはもちろんのこと、有名どころではX670やB650のSteel Legendや、インテルも第12世代・第13世代マザーも対応に含まれていて、Z790 LiveMixerなどでも使用することができる。
届いた製品はこんな感じ。パソコン工房さんに入荷されたものを即購入。すぐに売り切れになったのでもしかしたら1枚しか入荷されなかった?
内容物はこんな感じ。
本体のカード、マザーボードのThunderbolt AICポートにつなぐためのケーブル、フロントUSB2.0につなぐケーブル、DisplayPortケーブル2本、ドライバディスク、説明書 といったところ。CDの大きさから比較できると思うけれど、全般的にサイズは小さい。
これをPCI_3スロットに設置。ちなみにB650 LiveMixerの説明書には、Thunderbolt AICカードはPCI_2に入れるように書いてあるが、PCI_3でも特に問題はない模様。PCI_2はCPU接続、PCI_3はチップセット接続なので、性能に微妙に差があるかもしれないが、ツンデレマシンは空きスペースの問題から必然的にPCI_3を使うこととした。ちなみにB650 LiveMixerはPCI_3を使うとM.2_3スロットが使えなくなるので、M.2 SSDは2枚までしか使うことはできない。
設置後、UEFI画面から、Thunderboltを有効にする。これでインストールは完了。一応USB HDDをつないでみて、動くことを確認。
さて、いま時点でThunderbolt4ポートを使ってやりたいことは以下の2つ。
・ディスプレイ出力
・eGPU接続
eGPUに搭載できるGPUは、手もとには嫁マシンに入れているDUAL-RTX3070-8Gしかないので、おいおいやってみることにして、たちまちはディスプレイ出力をしてみようと思う。
ところで、だ。
対応するマザーボードの一覧の、AMD B650の部分には、「Not compatible with TB monitor.」という記載がある。あれ。もしかしてディスプレイ出力できなかったりする?とか一瞬思ったけれど、そうじゃなくて、Thunderbolt接続モニターが使えないよ、ということだろうな。
この記載にぷち動揺したものの、TwitterでB650 LiveMixer + Thunderbolt 4 AICでDPにケーブルをつないでいる写真をあげている人がいたし、特に問題はなかろうと、Inno3D RTX4070Ti X3とThunderbolt 4 AICを付属のDPケーブル2本でつなぎ、使っていなかったThunderboltケーブルで13インチ2kディスプレイにつないでみたところ、ばっちり映った。やったぜ。
この4年前に買った13インチのディスプレイはそこまで電力要求が高くないため、ケーブル1本で映像信号と電源供給の両方がいける。ずっと会社で使っていたのだが、ノートPCからの接続でも同様にいけるので、必要電力が少なめでなにげに優秀なパネルなのでいまもって重宝している。
ちょっと脱線したが、Thunderbolt 4 AIC自体はUSB PD2.0対応、9V3A(27W)または5V3A(15W)が出せる。20V1.5Aはないので、電圧が必要になるものは使えない。
実はセットアップ中になぜかInno3D RTX4070Ti X3がWindowsから見えなくなる問題が発生するプチトラブルが発生。抜き差ししたら直ったのだけれど、もともとこのInno3D RTX4070Ti X3はPCI_2に刺すつもりで入手したもので、もうすぐ修理に出しているRX7900XTXが帰ってくると期待して、今後の実運用テストもかねてPCI_2に移設。移設後が上の写真の感じ。隙間はなくなったけれど、ちゃんとInno3D RTX4070Ti X3もThunderbolt 4 AICも収まっている。
RX7900XTXが帰ってくるまでPCI_1はこんな感じで空きの状態。ちなみにRX7900XTXはリファレンスモデルなので、DP機能の乗ったUSB-C端子がある。修理に出しているものが帰って来たら、ディスプレイ接続にはそれが使えてしまうのは秘密です。
ということできょうはここまで。